Menu
 > 作品
 > マ行
 > 松川事件
 > Oliasさんのレビュー
松川事件 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 松川事件
製作国
上映時間162分
劇場公開日 1961-02-08
ジャンルドラマ,法廷もの,モノクロ映画,政治もの,実話もの
レビュー情報
《ネタバレ》 司法の正義を信じる制作者たちの執念が生んだ重要作品。未だ裁判が差戻控訴審で係属中に映画を作ってしまったというのも凄いが、何よりも圧巻なのは、序盤で延々20分以上にわたって朗読される「赤間自白」(最初に拷問によって作成され、後に他の被告人の検挙の根拠となった内容架空の供述調書)と、それに基づいて淡々と進行する「再現」シーンであろう。こういうところで手を抜かず、またおそらくは記録を忠実に反映しているという点において制作者の強い真摯性を感じるし、また、こういう(一見)もっともらしい供述調書でも、事実に反するものがいくらでも作られうるということは、全国民が認識しておくべきである。また、法廷開廷後も、カメラはほかに浮気することなく、忠実に地道に尋問の様子を映し続けるし、台詞の一つ一つからも、被告人の心の叫びを極力大切に扱っていることが伝わってくる。ただし、第一次上告審の「諏訪メモ」や、差戻控訴審で発覚した検察官による重要物証の隠蔽をまるまるカットした(前者は字幕では出てくるが)のは、何でなんでしょうか。裁判の進行上も最も重要な場面であると思うのですが。
Oliasさん [DVD(邦画)] 7点(2009-10-11 04:47:22)
その他情報
作品のレビュー数 3件
作品の平均点 8.00点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
600.00%
7133.33%
8133.33%
9133.33%
1000.00%
作品の標準偏差 0.82
このレビューの偏差値 35.00
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
松川事件のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS