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《ネタバレ》 アプローチとしては「パンズ・ラビリンス」の再来を想起させますが、やや観念的な方向に向かっていたあの作品と比べ、こちらでは、サリー・ホーキンスという天才を存分に使いこなしたことによって、一段上の高みに登っていました。●映像的には、前半の施設内の無機質で無色で鬱屈した雰囲気の撮り方から後半の開放感へという流れが素晴らしい。また、あのラブシーンの美しさ(部屋に水を満たすという発想も込み)は、やはり賞賛されるべきではないでしょうか。何よりも優れているのは、迷いなく衣服を脱ぎ去る主人公が、その行動の一直線ぶりを同時に象徴しているということ。●最後、ストリックランドが桟橋で都合よく追いついてしまうのは、その辺のB級サスペンスっぽくて、このダーク・ラブロマンスに合っていない。せっかく(?)「神」に噛まれたという設定なんだから、そこからじわじわ全身が腐っていくとか、何かなかったのかな。
【Olias】さん [映画館(字幕)] 7点(2019-08-14 18:52:05)
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