《ネタバレ》　強引極まりない設定と、途中からさらに出てくる無謀な展開。しかし、これを作品として成り立たせているのは、ひとえにベニグノ役の彼の絶妙な存在感だと思う。どこまでも物腰丁寧な控えめな青年でありながら、行動自体はストーカーそのものだし、発想も根っこの部分で何かが完全に飛んでいる（が、彼自身はそれに疑問を持っていないし、当然だと思っている）。そして、他者と自分の発想の違いにも実は気づいていて、その距離感も保っている（だから、平素のコミュニケートで支障を生じていない）。これが少しずれただけでも、単なる変態に堕ちるか、あるいは犯罪者そのものとして袋叩きになっていたはず。ストーリー自体はむしろ単純でありながら、何かがじわじわ浸食されていくような感覚でした。

【Olias】さん [映画館(字幕)] 6点（2003-10-12 00:19:46）

作品のレビュー数

109件

作品の平均点

6.37点

作品の点数分布

0	0	0.00％
1	0	0.00％
2	2	1.83％
3	4	3.67％
4	13	11.93％
5	20	18.35％
6	13	11.93％
7	28	25.69％
8	13	11.93％
9	12	11.01％
10	4	3.67％

作品の標準偏差

1.86

このレビューの偏差値

48.94
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値