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鬼龍院花子の生涯 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 鬼龍院花子の生涯
製作国
上映時間146分
劇場公開日 1982-06-05
ジャンルドラマ,ヤクザ・マフィア,小説の映画化,バイオレンス
レビュー情報
《ネタバレ》 俳優陣の巧演、美術関係の職人芸、明暗を駆使する映像の美しさといった点はいうまでもなく。後からじわじわ湧き上がってくる味わいは、なぜタイトルがこれなのかということ。花子の登場自体はほとんどないにもかかわらず、あくまでもこれは「花子の生涯」なのである。隆盛を極めた鬼龍院にたった一つ欠けていたもの、それは鬼政を継承すべき実子だった。花子の誕生は、誰も否定できない、全員から崇め奉られるものとして迎えられる。しかし、その画竜点睛が埋まった瞬間から、鬼龍院は着実に傾いていく。その象徴であり、もしかしたら裏からの原動力でさえあったかもしれないのが、花子の存在なのだ。だから、鬼政や松恵がいくら主役であっても、すべての登場人物は、花子の存在を前提とし、またそこに帰着するものとして位置づけられている。そんなあっと驚く構成を一言で象徴し、また拉致以降は一切描かれない花子のその後を存分に想像させるものとして、あまりにも見事な、これ以上はないタイトル。
Oliasさん [映画館(邦画)] 8点(2005-05-03 01:28:09)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 32件
作品の平均点 6.41点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.45
このレビューの偏差値 57.53
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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