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ひまわり(1970) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ひまわり(1970)
製作国伊,仏,ソ連
上映時間101分
劇場公開日 1970-09-30
ジャンルドラマ,ラブストーリー,戦争もの
レビュー情報
《ネタバレ》 再びレビューを開始しようと思い、さてどの作品のレビューをしようと考えた私は、迷わずこの作品を選んだ。というのも、この作品は私の母親が薦めてくれた唯一の作品であり、今まで観てきた数百本もの作品の中で一番印象深い作品であるからだ(私が映画を観て涙を流したのはこの作品が初めてである)。この作品は、様々な才能が結集して作られた、いわば奇跡のような作品と言っても過言ではあるまい。マルチェロ・マストロヤンニとソフィア・ローレンのコンビも素晴らしいし、ヘンリー・マンシーニのあの音楽も忘れ難い。しかし、それをひとつにまとめたヴィットリオ・デシーカ監督の才能をまずは評価すべきであろう。実はこの作品には、彼の才能を知ることのできるワンシーンがある(これは私も何度も観て初めて気づいたのだが)。それは、ジョバンナがアントニオの妻のロシア人女性の家を訪れるシーンである。あのシーンの途中で、娘がドアからひょっこりと顔を出し、「笑顔で」挨拶をする。これは実によく計算されたシーンである。何も知らない子供の屈託の無い笑顔をここで敢えて挿入することにより、現実の残酷さがより強調されているのだ。それに気づいたとき、私は愕然としてしまった。そこまで計算されていたとは。だからこそ、このあとの再会シーン、そしてラストの別れのシーンで泣けるわけである。さすがデシーカ監督である。この作品はこの先も何度でも観たいし、お墓に持っていきたい1本である。
おっさんさんさんさん 10点(2003-06-16 03:21:25)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 185件
作品の平均点 7.66点
作品の点数分布
000.00%
110.54%
200.00%
321.08%
410.54%
5147.57%
62412.97%
73921.08%
84524.32%
93016.22%
102915.68%
作品の標準偏差 1.65
このレビューの偏差値 58.62
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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