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百万円と苦虫女 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 百万円と苦虫女
製作国
上映時間121分
劇場公開日 2008-07-19
ジャンルドラマ,青春もの,ロードムービー
レビュー情報
《ネタバレ》 この作品はとにかく蒼井優さんが素晴らしい。
彼女が町や村を転々とするのは、彼女が寂しがり屋で臆病で、弱い人間だから。人と関わるという事は、とにかく面倒なことで、迷惑をかけたり足を引っ張られたりするものだと思う。それは社会で生きるなら逃れられないことで、それから100パーセント逃れようとするのなら、社会の存在しない無人島に行くか、生きることをやめるしかない。だけど、彼女がそこまでしなかったのは、生きていたいからで、誰かとどこかで繋がっていたから。彼女は逃げて逃げて、でも最後は逃げたのではなく、別れたのだと思う。物語はある種のオムニバスのように、目的を果たすたびに住む町を変え、そこで出会った人との繋がりが、彼女を少しずつ変化させたのだと思った。
恋に落ちた瞬間も、弟への申し訳なさも、愛した人と別れる瞬間の力強い表情も、全てが変化の着地点に見え、その全てのカットが記憶に鮮明に残っている。
でも、彼女の弱さや脆さは誰しも心の奥に持っているものだから、彼女の心の小さな小さな起伏をしっかり掴むことができたのだと思う。そして、それが掴むことが出来たのは、蒼井優さんの演技が素晴らしいからであり、それを搾り出すように引き出すことに成功したタナダユキ監督の演出あってだと思った。
ボビーさん [映画館(邦画)] 8点(2008-08-09 22:43:35)
その他情報
作品のレビュー数 93件
作品の平均点 6.33点
作品の点数分布
011.08%
100.00%
222.15%
311.08%
444.30%
51718.28%
62021.51%
73032.26%
81212.90%
955.38%
1011.08%
作品の標準偏差 1.60
このレビューの偏差値 56.49
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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