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映画冒頭から徹頭徹尾ガラが悪く、徹頭徹尾、アクションを展開。主人公が必死にヤクを始末しようとしていて、何が何やら・・・ではあるのですが、細かい話はどうでもよくって、おおよその状況の見当がつけば充分。悪いヤツはとことん悪くって、主人公はとことんスピーディ、という、それだけで充分。超人的な身のこなしで、その移動には上下左右関係なく、建物は3次元の迷路と化す。彼を追う悪玉たちにもついゴクロウサマと言いたくなる、圧巻の活劇。カメラ(=演出)もそれを必死で追いかける訳ですが、むしろ、引いたカメラで飛び跳ねる彼の姿を捉えた瞬間に、その凄さが最も伝わってきます。
で、舞台はいきなり半年後に飛んで、するとここにもまた、凄いヤツがもう一人。フランスって、こんな凄いヤツだらけだったのか? とにかく、この二人が組む、という、バディ・ムービー。だけど、二人ともに手も焼いても食えない連中、ということだけが伝わればそれでよいので、ほどほどにモメて、後は深入りしない。その方が、もともと有って無いようなストーリーが、それなりに妙な方向へ転がっていくというもの。 ひたすら目まぐるしいアクション、それをゴチャつかせない程度に、カメラが捉えていきます。もう少しメリハリがあってもいいか、とも思わんではないけれど、とにかく突っ走っていく。治安が悪化しまくった近未来、という設定も、この破天荒なアクションにマッチしています。なけなしのストーリーに申し訳程度に入れたヒネリが、映画の中で一番ショボく感じてしまうんですけどね。とは言えこれも、クライマックスのどうでもいい死闘を導き出すための方便。 痛快作、と言ってよいでしょう。 【鱗歌】さん [インターネット(字幕)] 7点(2024-05-04 07:42:03)
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