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自分達はどこに連れてこられたのか、なぜこんなところに閉じ込められたのか。すべてがナゾめいてはいるのですが・・・。
そもそも我々の住んでるこの世間というところからしてナゾだらけなんであって、だから映画で描かれる世界というものも基本的にはナゾなのであって、しかし映画の作者はしばしば、その中に、世界を方向づけるある種のルールというか、力学みたいなものを仕込んでいて、それが作品を作品たらしめていたりする。んだろうけど、私のような万年未熟者は、そういった仕込みに対しいつも鈍感で、自分に失望するハメになる。 その点、本作のような作品はなんともわかりやすい。これがルールですよ、と説明し、これとこれとこれがナゾですよ、と提示してくれる。同定されたナゾなんて、およそ「謎めいていない」ナゾなのだから、わかりやすくはあるけれど、少々しらけてしまう。あるいは、この単純な世界観につきあわされるのか、という面倒臭さ、とでもいいますか。 とは言え、そうイジワルばかり言っててもしょうがないですわな。見どころもあります、この映画。「ランナー」というだけあって、若者たちが駆け回って見せてくれて、そこは活きがいい。迷路の中での音を駆使した演出も、雰囲気出てます。 ただ、いざ戦いになると画面が必ずゴチャゴチャしてくるし、敵が迫ってくる緊張感を何かと登場人物たちの心配そうな表情ばかりで表現しようとするのも感心しません。結局、映画が単調になっているように感じられます。 【鱗歌】さん [DVD(字幕)] 5点(2018-11-25 20:20:32)(良:1票)
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