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ヤング・ブラッド のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ヤング・ブラッド
製作国独,英,ルクセンブルグ
上映時間105分
ジャンルアクション,アドベンチャー,歴史もの,ロマンス
レビュー情報
よくわからん邦題ですが、原題は『The Musketeer』なので、三銃士・・・いや、単数形なので、これはダルタニアン1人のことを指してるんですね。実際、三銃士たるアトス、ポルトス、アラミスはあまり目立たず、やはりというか何と言うか、ダルタニアンと三人との出逢いのエピソード(3人それぞれとモメて、それぞれと決闘の約束をする)なども描かれず。
なにせ、原作がクソ長くって、とは言ってもこれでもダルタニアン譚の一部にしか過ぎないのですが(私も角川で「三銃士」と「仮面の男」を読んだのみなのだけど)、それでも長い。というか、話があっちこっちに行ってしまって、もしかして作者のデュマ自身、自分が何書いてるのかわからなくなっちゃってるんじゃなかろうか、と不安になってくるほど。それでもちゃんとお話が完結するのだから、さすが!と妙に感心してしまいます。小説が終わるのは当たり前っちゃあ当たり前なんですが、でも世の中、著者が完結させ切れずに未完に終わる小説ってのもありますからね。
で、この『ヤング・ブラッド』ですが、かなり原作を端折ってすっきりさせており、しかしそれにも関わらずやたらゴチャゴチャしているという謎の怪作。かつてと異なり、今回もピーター・ハイアムズ監督は脚本を自分で書いておらず、たぶん、ストーリー自体にほぼ関心を持っていなさそうな。
とにかく、物語の方はどうも要領を得ないのですが、映像の方はいちいち、バッチリとキメて見せる。その点ではとても良い映画だとは思いますよ。監督の関心もそちらにばかり向かっているような気がして、しょうがない。
アクションはどういう訳かカンフー仕立て、見るからにこれ、ワンチャイそのまんまでしょう、というシーンも登場します。スピーディなのはいいけれど、なんとなくチグハグ。
印象としては、画をあまり動かさずにじっくり撮りたい監督と、その一方、やみくもに動き回るアクション、その両者に挟まれて息苦しそうに何とかかんとか進行するストーリー。といった感じ。
あまり成功した作品のように思えないのですが、、、こういうチグハグさもまた、ハイアムズ作品の魅力、ということで。
鱗歌さん [インターネット(字幕)] 5点(2025-04-12 04:56:38)
その他情報
作品のレビュー数 29件
作品の平均点 5.72点
作品の点数分布
013.45%
100.00%
200.00%
313.45%
4310.34%
5931.03%
6620.69%
7413.79%
8310.34%
926.90%
1000.00%
作品の標準偏差 1.84
このレビューの偏差値 47.85
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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