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なんで、偽札作るのにホンモノのお札使ってるんだよう。
ってコレ、考えようによっては、バブル経済そのもの。お金がどんどん、大金に化けていく。 映画が製作された96年は、バブル崩壊の後。だけど、作品の中ではまだ「円」が憧れの的になっているという設定で、これだけでも充分、日本人には痛烈なものを感じさせる(感じさせた)わけですが、さらにまた、こうやって、子供たちが偽札という新たなバブルで一儲けを企んでいるという皮肉。 ただしそれは、実世界のバブルへの復讐のように思えたりもするけれど、とにかく。 こういう「思わせぶり」な映画は、正直、苦手な方なんですけれど、しかしここまで不思議な、しかしどこか懐かしさのようなものを感じさせる世界を作り上げられてしまうと、やはりこれはスゴいな、と思わされます。現代の日本の都会と、架空の世界との同居。しかし架空の世界と言っても、それはかつての日本、当時のアジア、なんとなく懐かしさのある世界。21世紀の今、それはどこにあるんでしょうか。 作中で描かれる少年少女の世界が、また懐かしさの一端を担っているようです。伊藤歩は美人になりました。この当時は見事にイモっぽいですねえ。だからこそ貴重で、だからこそ魅力的。これは、彼女の映画だと思う。 偽札というバブルに頼らない、その次の世界へ。というラスト。しかし実際の世界では、各国がお札刷り競争をやってるのだけど、、、 【鱗歌】さん [インターネット(邦画)] 7点(2022-03-06 21:39:17)
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