Menu
 > 作品
 > オ行
 > お茶漬の味
 > 鱗歌さんのレビュー
お茶漬の味 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 お茶漬の味
製作国
上映時間115分
劇場公開日 1952-10-01
ジャンルドラマ,モノクロ映画
レビュー情報
クライマックスが「お茶漬け」という、おそらく空前にして絶後の映画。この映画、まず冒頭の女性たちの異様にハイピッチな会話(ほとんど機械のよう)に始まり、やけに冷淡すぎる妻とやけに物静かすぎる夫のやりとり、そしてラストの明らかに過剰な妻のセリフまで、不自然さを隠そうともしないこの奇妙な感覚。そういえば、ラーメンをすするシーンや鉄橋を列車が渡るシーンのしつこさ、ほとんどパラノイアと言いたくなるほど。しかし、その故意の不自然さゆえなのか、あの極端にまったりした「お茶漬けシーン」が、これまた素直に受け入れられちゃったりする。実際、かなりじ~んときたよ。あくまでウソ臭く、あくまで他人事、まあ無責任な感動なのかもしれませんが、それでもいいモン見たなあ、と。その前の佐分利信が飛行機で発つシーンで、彼の姿を写さず、後のセリフで「寂しそうだった」と描写するのも効いている気がします。普段からいつも寂しそうな彼がとりわけ寂しそうに見えたんだから、余程寂しかったんじゃないか、と、ものすごーく気になっちゃう! ところで、おばちゃん(?)4人組が修善寺ではしゃいでるシーン、彼女らの浴衣の模様がまるでホルスタイン、やけに似合ってたなあ。あはは。あと、笠智衆に久しぶりに会った佐分利信の「今晩君に会えるとは思わなかったよ」というセリフ、めちゃめちゃ同感してしまった(こんな役柄でお会いするとは・・・)。
鱗歌さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-09-26 23:28:35)
その他情報
作品のレビュー数 34件
作品の平均点 6.85点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
325.88%
438.82%
538.82%
6411.76%
7823.53%
8720.59%
9617.65%
1012.94%
作品の標準偏差 1.83
このレビューの偏差値 53.41
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
お茶漬の味のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS