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過去を逃れて のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 過去を逃れて
製作国
上映時間97分
ジャンルドラマ,サスペンス,モノクロ映画,犯罪もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 やっぱりジャック・ターナーは凄い。とにかく女優を綺麗に魅せる。
ファムファタール、ジェーン・グリアが綺麗過ぎて、息が詰まる。

ジェフがアンに打ち明ける回想明けで、
ジェフが車を降りてアンとのクロースアップのカットバックになるのだが、
このカットバックの秀逸さたるや唸る。
もうこの撮らえ方が、ああこのふたりは絶対に結ばれることなどないのだと思わせる。

ジェフとキャシーが初めて結ばれる夜、
ジェフが投げ出したタオルがランプシェードにぶつかり、
ランプシェードは倒れ、部屋は暗くなり、嵐で扉が開き、その扉に向ってトラックイン。
愛が交わるという素晴らしい演出だけでなく、ここがすべての破滅の始まりとも見える。

そしてラスト、アンは聾唖の少年に「ジェフは本当に彼女と逃げたの?」と尋ねる。
少年は戸惑い何も答えないが、アンの「そうなの?」という更なる問いかけに最後には軽く頷く。
そして彼女は去り、少年はジェフの名前が書かれた看板に、これで良かったろ?と挨拶するのだ。
つまり、アンに真実を告げれば彼女はジェフのことを想い、新たな幸せな人生を迎えられない。
そんなことは彼も望まない。例え彼が悪者になろうとも、彼女のことを想うから、
彼女が幸せになれるならば、それはそれで良いのだということだ。
それがあの少年の選んだ決断だ。これで良かったろ?と。泣ける。
すぺるまさん [映画館(字幕)] 9点(2012-11-08 10:26:49)
その他情報
作品のレビュー数 3件
作品の平均点 8.33点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 0.94
このレビューの偏差値 57.50
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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