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ローラーガールズ・ダイアリー のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ローラーガールズ・ダイアリー
製作国
上映時間112分
劇場公開日 2010-05-22
ジャンルコメディ,スポーツもの,青春もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 何も新しいことなどない。このフィルムがスクリーンに映し出すもの殆どが既にどこかで観たことのあるようなものであり、その物語も驚くべき何かがあるものでもない。しかし、それでいいのだ。そこにはアメリカ映画が培ってきたアメリカ映画としての、そして映画そのものとしての喜びに満ち溢れているから。

人間の感情というのは複雑でありながらも単純なものでもあり「喜怒哀楽」などという四つの漢字を複合することで表現することもできる。しかしながらやはりその四つの間は複雑さという幾層ものグラデーションとなり、それを映画に於いて描くことがどれだけ困難であるかは過去の成功には至らなかった映画たちが雄弁に物語っている。しかしながらこの映画はそんな映画たちを尻目に、満ち溢れた幸福感から途方もない絶望感へという途轍もなく広いふり幅を限りなく単純ながら繊細に描き切ってしまう。そしてそのふり幅をも圧倒的に振り切る喜びと爽快さをこの映画は魅せつける。それがアメリカ映画の素晴らしさだ。

そう、アメリカ映画の素晴らしさ、それは勝つことでの感動ではなく、「We are No.2!」という負けても自分たちを肯定する美しさを描くこと。つまり負けても、それは本質的な負けではないということ。だからこそより感動的なのだ。
すぺるまさん [映画館(字幕)] 8点(2010-06-12 23:51:25)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 56件
作品の平均点 7.04点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.51
このレビューの偏差値 54.22
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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