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「運命はいくらでも変えられる」という普遍的なテーマを、見事な映像美で壮大な時代絵巻として完成させたチェン・カイコー監督の手腕に脱帽です。物語は「美女の運命に立ち向かう3人の男」というより「美女をめぐる3人の男の愛憎劇」と言った方が明確なのではないでしょうか。その点では『LOVERS』と似ていますし、中盤~終盤にかけての展開にはそれを強く感じてしまいましたが、『LOVERS』とは違い本作はその部分に関しても上手く描いていたと思います。この手のワイヤーアクションに関しては「飽きた」とか「現実味がなく単なるコメディ」との意見もありますが、映画とはもともと非現実なもの、俺としてはこの手のアクションは大好きなので満足です。キャストは主演の4人がとにかく良かったと思います。真田広之は序盤のアクションシーンで本当に見事な立ち回りを見せてくれ、我が日本の誇りを叩き付けてくれたと言っても良いでしょう。チャン・ドンゴンは単なるおばちゃん観客サービスに終わらず、物語のキーパーソン的な役柄をセシリア・チャンと共に迫真の演技でしっかりと演じていたと思いました。ニコラス・ツェーは冷徹な公爵の役がハマっていましたが、前述の3人に比べてイマイチ気迫が感じられず、俺としては4人の中で一番イマイチでした。中盤以降のアクションシーンの少なさや個々の短さなどは不満でしたが、ラストシーンでの主題のまとめ方は非常に良く、しっかりと余韻を残してくれた作品でした。
【ポール婆宝勉(わいけー)】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-02-26 23:50:26)
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