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思い出のマーニー のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 思い出のマーニー
製作国
上映時間103分
劇場公開日 2014-07-19
ジャンルファンタジー,アニメ,ミステリー,青春もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 もう従来の、宮崎駿の「ジブリ」ではない。いい意味でそう感じさせてくれる映画だった。
自分を輪の外側に位置づけ、殻の中に閉じこもる杏奈。誰しも少しはそんな経験があり、自分を投影しやすいヒロインだと思う。彼女が、不思議な体験をして、輪の内側にスッと入る。それが起伏なく実に自然で、気持ちがいい。端的に言えば、彼女は色々なことを知るだけだ。そして最後には、冒頭で象徴的だった、鉛筆書きで人が一人として描かれることのなかった絵が、色彩を帯び人の表情を写した絵へと変化する。こころの成長の物語だ。
作品全体に、なめらかで、ゆったりとして、包み込むような雰囲気が漂っていて、
ゆっくりした音楽と、美しい情景が見事にマッチングしていた。
この監督の作品は、アリエッティを含め、人のこころに時間をかけて寄り添う真剣さと優しさがある気がする(ちょっと鼻につくところもあるが)。
宮崎駿の作品は、基本的に前向きな人へのエールだと思う。対して当監督の作品は、そこから取り残された人々に向き合ってくれる作品だと思う。本当は見ようとも思っていなかった映画だったが、映画館で見られてよかった。新しい「ジブリ」をこれからも見せてほしいと思う。
透き通るBlueさん [映画館(邦画)] 8点(2014-08-17 05:23:58)
その他情報
作品のレビュー数 78件
作品の平均点 6.04点
作品の点数分布
000.00%
111.28%
233.85%
345.13%
4810.26%
51012.82%
61620.51%
72025.64%
81215.38%
922.56%
1022.56%
作品の標準偏差 1.86
このレビューの偏差値 55.69
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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