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かくも長き不在 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 かくも長き不在
製作国仏,伊
上映時間98分
劇場公開日 1964-08-14
ジャンルドラマ,戦争もの,モノクロ映画
レビュー情報
まず浮浪者風の男のシーン、次に大音響と共に軍隊のパレード(パリ祭だろうか)が映し出される。そしてアコーディオンが流れる陽気なタイトルロールへとつながる。この映画は戦争が背景にあるということを暗示させており、切り口早々から監督アンリ・コルピのセンスの良さにヤラれてしまう。本作では、アリダ・ヴァリが主人公の中年女性を魅力たっぷりに演じており、これが抜群に素晴らしい。記憶を失った夫(実は夫ではないかもしれない)に向ける情感を込めた優しい眼差し、何とか夫の記憶を呼び戻そうとあれこれ試みる姿などなど…まさに大人向けの愛のドラマ。後頭部にある深い傷の跡、名前を呼ばれ一瞬記憶を取り戻したもののそのまま悲劇につながるラストシークエンス…たったこのふたつのシーンで、この男が戦争の狂気に巻き込まれ記憶を失ったことが分かる。切々と描いた夫婦愛の名作にして、見事な反戦映画。
光りやまねこさん 9点(2004-05-13 10:43:35)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 18件
作品の平均点 6.33点
作品の点数分布
000.00%
115.56%
215.56%
300.00%
4211.11%
515.56%
6316.67%
7316.67%
8422.22%
9316.67%
1000.00%
作品の標準偏差 2.29
このレビューの偏差値 55.11
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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