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1作目はターミネーターの戦慄すべく恐怖を描いた衝撃的な作品だった。そして2作目は親子の絆を軸にして展開される、強烈なメッセージを放った異色ヒーローもの。さて本作は? 監督がジェームズ・キャメロンではないので、ハナから期待はしていなかったんだが…。展開にしても描写にしても前2作をスケールダウンしただけで、そこには何ら目新しいものはなく訴えるものも脆弱だ。作り手はこのシリーズ、ドラマやメッセージ性に裏打ちされたSFアクション映画であることが分かっていたのであろうか。各登場人物を魅力的に描き切れていないのも致命的だし、コメディ調の演出もやり過ぎでシラける。演出、脚本共々図抜けた力量のあるキャメロン監督の手による前2作と比較されること自体、酷というのは分からなくはない。(作り手はプレッシャーもあっただろう) しかし、独創性や作家性がさほど感じられないというのはどういうことなんだろう。世評の芳しくない、エイリアンシリーズの「3」と「4」でさえも、作風の合う合わないは別として作り手の独創性と世界観は醸し出されていた。ただ、自分を見失っている薬中の若者が、自分を理解してくれる女性と出会い、希望と目的を見い出し立ち直る物語り、という視点から見るとそんなに悪くはない。だけどまぁ、前2作と切り離し、ド派手なカーチェイスが売りの“パロディ版”「ターミネーター」として見るのが正解でしょう。
【光りやまねこ】さん 5点(2004-04-16 11:23:40)(良:1票)
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