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離愁(1973) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 離愁(1973)
製作国仏,伊
上映時間103分
劇場公開日 1975-02-22
ジャンルドラマ,ラブストーリー,戦争もの,小説の映画化
レビュー情報
のどかな田園の中を行く避難列車内で起こるシーンが大半を占める。ところが油断していると、ドイツ軍戦闘機による機銃攻撃や爆弾投下など、ショッキングなシーンが表われるので眼が離せない展開となっている。そんな中、ロミー・シュナイダー演じるアンナが一体何者であるのか。もの言わず謎めいており、ミステリアスな雰囲気も十分。戦時下に於けるありきたりなメロドラマなどではなく、このアンナなる女性の存在が緊張感を高め、どんなラストが用意されているのかゾクゾクさせてくれる。《ネタバレ! ! 》3年後、フランス全土はナチの支配下に置かれ、二人は取調室で再開する。主人公の男にしてみれば、知らん顔をすれば済むところを心の底から愛しているという態度を見せてしまう。何という誠実で純粋な愛。そのことがどんなに恐ろしい結果を招くかも知れないのに…。涙を流すアンナ。本当に愛されていることが分かれば分かるほど、自分の存在が男を不幸にさせてしまうという悲し過ぎる構図。ああ、何という戦時下の不条理。この切ないラストシーンがあるからこそ、いつまでも記憶に残る不朽の名作になりえたのではないだろうか。
光りやまねこさん 9点(2004-03-11 15:07:02)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 12件
作品の平均点 7.58点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.11
このレビューの偏差値 61.40
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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