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今作はオールロケという宮島義勇のカメラワークが素晴らしい。あくまでもストイックに自己を通す主人公・梶。彼の脳裡にあるのは、ただ“生きて帰る”だけである。不屈の精神力、強靱な体力等かなり超人的に描かれてはいるが、時には本人でさえ予想だにしなかった驚くべき潜在能力が発揮されることがある。それは確固たる目的があるからで、彼を突き動かすエネルギーは妻・美千子のもとへ何が何でも帰る。ただそれだけだ。ところで、監督小林正樹は敗残兵による略奪、強姦等をも描いている。(彼らは銃という武器を持っている) これもまた、終戦直後という無法状態では古今東西必ず横行するもので、日本では乱世の戦国時代が良い例でしょう。いよいよ次は最終部。今作までの伏線が大きく活かされる事になります。
【光りやまねこ】さん 10点(2004-01-17 10:16:18)
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