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この映画で最も面白かったのは、エンドクレジットが50音順だったことである。これには吹いた。しかし、残念ながらそれ以外に見るべきところは何も無い。
はっきり言って、ちっとも面白いとは思わなかった。では、面白くなかった理由は何か?と聞かれたら、あれがダメとか、これこれこういう理由でダメ、とかそういうのはないのだ。しかし、逆に「いったいこの映画のどこを面白いと思えばいいの?」という感想しか残らない。つまり、作品の中に何も楽しむべき要素が見つからないのだ。 少年とポニョが出会って、その後、出かけていったお母さんのいるところへ行った。そしたらなんだかよく分からないけどポニョは人間になってハッピーエンド。このストーリー、どこを楽しめばいいの? 千と千尋から続く、最近の宮崎アニメはずっとこんな感じである。本作について宮崎は次のように言っている。「出会って事件が起きて、小山があって、最後に大山があってハッピーエンドというパターンをずっとやってくと腐ってくる、こういうものは捨てなきゃいけない」。つまり、こうすれば面白く作れる、という既存の物語のパターンを打破したかったということだろう。その心意気はいい。 しかし、結果としてできたものがこれではダメである。こんなモノを大金かけて作るくらいなら、物語の王道パターンを踏襲していようと、普通に楽しめる映画を作ったほうが断然いい。 制作者も、歳をとって、何度も物語を作り続けると、どんどんヒネた作品を作りたがるようだが、今の宮崎はまさにその典型といえる。そのくせ、商業主義に走ってるのは今回もご健在で、相変わらず、ネームバリューがあるだけで演技力のない芸能人を声優に起用し、作品の質を落としてでも話題づくりを優先している。 宮崎よ、お前はいったいどこに向かっているのだ? 【椎名みかん】さん [地上波(邦画)] 4点(2010-09-26 18:40:26)(良:4票)
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