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リリーのすべて のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 リリーのすべて
製作国英,独,米
上映時間120分
劇場公開日 2016-03-18
ジャンルドラマ,伝記もの,小説の映画化
レビュー情報
悲劇っちゃ悲劇で、トランスジェンダーの男性が本来の自分の性を取り戻すために闘ったといえばそうなのでしょうが、鑑賞後はなにやら消化不良な気分になりました。
だって、リリーの考える「女らしさ」ってジェンダーでしょう?
ハイヒールを履いて小首をかしげて微笑んだり、ドレスを着て身をくねらせてみたりするのは、あくまで「社会が女にラべリングした女らしさ」であって、生まれつき女性が持っているものではないもの。ある意味「男が考える女らしさ」だよね。女性性本来のものではなく。
だから心がジェンダーでいう女だというのなら、女の体にこだわらなくとも、女装をして男性とつきあえばいいのでは?男性に女性として扱ってもらえば、それでいいんじゃないの?手術しても出産はできないんだし。リリー、あなたの考える女って、自然な意味での女じゃないよ、って言いたいです。トランスジェンダーを理解していないと言われればその通りかもしれませんが、でも中にはジェンダーに縛られすぎているために苦しんでいる人もいると思う。私にはリリーがそう見えた。妻の方がなんと男らしいことか(これもジェンダーですが)。
人間は心の中に男女両方の性を持っているのがふつうなのだから、ジェンダーである「男らしさ・女らしさ」にこだわり過ぎない方がいいのではないだろうか。リリーはアイナーでいた時、自分の中の両性をうまくコントロールしてバランスをとっていて、ちゃんと幸福だったと思うけどな。
まあリリーを目覚めさせてしまったのは妻だから…パンドラの箱をあけなければよかったのね、きっと。それにこの時代のこの国でゲイとして生きるのは、差別や迫害の対象になってもっと大変だったのかもしれません…。
りりらっちさん [DVD(字幕)] 6点(2016-12-17 19:59:59)
その他情報
作品のレビュー数 22件
作品の平均点 6.32点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.39
このレビューの偏差値 48.36
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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