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以前NHKの番組で原作者が、好きな日本映画は?という質問で「日本沈没」「新幹線大爆破」「太陽を盗んだ男」をあげていた。ローレライの樋口監督も同じ3つだという。で、意気投合したとの事。小学校低学年時代に「新幹線大爆破」を見て映画好きになった私にとって、この原作者はイッキに親近感の持てる人となりました。で、この原作者は「ダイハード」を見て、「日本でもこういうのできないか?」との思いがあったらしく、そういう原作者の心象・背景を念頭にいれるとナルホドなあ、と感じます。イージス艦が爆弾積んで、東京に突っ込むのは、新幹線が爆弾積んで博多に突き進む状況で、いつどこで爆破させるのか?という設定と全く同じだし、中井貴一=高倉健(犯人)、寺尾聡=千葉真一(運転手)、佐藤浩市=宇津井健(司令官)、原田芳雄=国鉄総裁とも考えられるし、そこにブルース・ウィルス=真田広之を追加したのかなあと。難点は皆さんご指摘の通りの突っ込みどころ満載なのと、アカデミー4大俳優の豪華布陣で散漫になってしまったのと、東京都民がパニックに陥るわけでもなく緊迫感がないのと、犯人役には共感できないし、死に方も無様だし。原作者はたまたま軍事モノの映画化が続いてますが、私はこの人はイデオロギー云々よりも単純にアクション・パニック・サスペンスものをやりたいんじゃないのかなあと思います。よって作中で語られる政治的思想ははっきり言ってどうでもいいというか突っ込む気にもならないです。私の友人に防衛大卒で任官拒否した人がいるのですが、彼曰く「入学時に国を守ろうなんて考えて入学するのはごく少数。他校に落ちて、ただの国立大のひとつとして入学してくるのが殆ど。そういう連中をどうにか教育して幹部にしていくのが防衛大だ」と。本作品で白い服着ているのが、そういう人々だと思うのですが、彼らが皆、従順な寺尾(上官)信奉者で、飼いならされた軟弱で単純な思考回路の人間であるのもうなづけます。一方、都立城東高校卒で、離婚暦があり、団地住まいで、土下座も平気でしてしまう真田が孤軍奮闘し、使命感から国を救う?という選定に、ある種の皮肉(コンプレックス???)を感じるのは私だけでしょうか?リメイクもどきのイマイチな作品が続いてますが、原作者の「なんかやってやろう」という意気込みは感じるので、今後に期待です。
【東京50km圏道路地図】さん [映画館(字幕)] 5点(2005-08-08 01:44:42)
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