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人情紙風船 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 人情紙風船
製作国
上映時間86分
ジャンルドラマ,時代劇,モノクロ映画,戯曲(舞台劇)の映画化
レビュー情報
山中貞雄をただ早逝の天才という知識だけで、初めてこの作品を見た時には、正直、うわーなんと厭世的、諦観的な作品なんやと。山中貞雄=ペシミスティックと勝手に式化してました。ところが・・・『丹下左膳餘話 百萬両の壺』『河内山宗俊』を見ると、ありゃりゃーー。さらに評伝などを読むと『街の入墨者』の脚色にはルビッチの『私の殺した男』、演出にはキャプラの『或る夜の出来事』を取り入れた、らしい。『人情紙風船』の憂色の濃さを時代に見るのはたやすいかもしれません。しかし三村伸太郎の生き生きとした脚本を全く反対にしてしまった山中の心情はいかなるものだったんでしょう。空と流れゆく雲のカット、金魚売りの長閑な声、ラストの紙風船。うーん、切ない。特にラストの紙風船、静かに向こうへ流れていく姿、あれはもう山中そのもの・・・。10点はいつか見ることができると信じて『街の入墨者』『国定忠治』にとっておくとしよう。
彦馬さん 9点(2004-05-25 01:01:38)
その他情報
作品のレビュー数 52件
作品の平均点 8.27点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
211.92%
300.00%
400.00%
511.92%
6713.46%
7917.31%
8611.54%
91019.23%
101834.62%
作品の標準偏差 1.76
このレビューの偏差値 52.37
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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