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π(パイ) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 π(パイ)
製作国
上映時間85分
ジャンルサスペンス,モノクロ映画
レビュー情報
ノーコメント。<追加>最近、"フェルマーの最終定理"という書籍を読みました。数学初心者でも熱読できる良書でした。フェルマーの定理の証明に至るまでの発見には、数学の発展に寄与する素晴らしいものが多数です。発見の中で特に凄いと思ったのは、フェルマーの定理証明に至らした強力な武器、谷山=志村予想でした。簡単に言うと、「すべてのモジュラー形式は、楕円方程式で表せる」というものです。全く異なる二つの領域を結び付ける大発見で、はじめは誰も信じなかったぐらいでした。この本を読むと、フェルマーの定理の属する領域である、数論についてどのように発展したかが分かるのですが、ちょうどこの映画のパイや黄金比(黄金らせん)や216桁の数字などは数論に属する領域で奇遇でした。また株式市場や世の中の法則はおそらく確率の領域だと思うので、この映画でやっていることは数論領域と現実世界の確率問題の統合への試みに見え、谷山=志村予想の別領域の統合の興奮がよぎり、わくわくさせられました。株式市場を多量の変数の集まりと考えるのでなく、全体を変動する関数と見なしたのは、感心させられる視点でした。大発見とは、常識に惑わされない自由な発想から見つけられるものだと思いますから、この視点は決して馬鹿にはできませんでした。主人公の「気づいていないだけだ」という発言は今後の数学の発展次第では偉言になるかも…。
ooo-oooo-oさん 7点(2002-04-10 15:30:40)
その他情報
作品のレビュー数 104件
作品の平均点 4.23点
作品の点数分布
021.92%
11312.50%
2109.62%
31413.46%
41413.46%
52019.23%
61918.27%
754.81%
843.85%
921.92%
1010.96%
作品の標準偏差 2.17
このレビューの偏差値 55.90
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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