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《ネタバレ》 「狂っているのは実はこんな状況にのうのうと生きている僕達ではないか。私はそう思わずにはいられないのです。」風なことを最後の最後に病院の先生が言います。この一言に集約されてるんじゃないでしょうか。正直、このセリフはありがたかった。それまで僕は「一体、何がどう『生きものの記録』なんだ?」とモンモンとしていたからです。社会性をもった利己的な人間と生物としての原初的な感覚に突き動かされる主人公。いや、あの…生き物=主人公って特定するわけじゃないんですけど、まあ物語全体の騒動も含めて記録、と。結局、最後は明らかに狂ってしまって「あ、なんだ。やっぱりコイツは狂ってたの?」と思われがちで物語を逆に難しくしているんじゃないか?なんて考えてしまう。「社会が人間を破壊した」みたいな?僕はそういうふうに感じました。最後に主人公について。あのオヤジが三船敏郎なんですね…。気付いたっていうか「もしかして…」と、最後まで確信できませんでした。見事な化け具合ですね。確かに三船敏郎が演じたほうが本物のジジイが演じるよりも「狂ったパワー」みたいなのが出ていいのかも。最後の音楽もねえ…退廃的といっちゃちょっと違いますが…イイですねえ。
【ようすけ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-07 05:29:06)
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