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「した、した、した。かの人の眠りは覚めていった…」という岸田今日子の語りで始まる本作は、日本が誇る人形アニメの巨匠・川本喜八郎監督の最新作。原作は日本文学史に燦然と輝く折口信夫の名作「死者の書」とのことですが、僕は全く読んだことも無ければ今の今まで知らなかったのでストーリーについては語れません。ですが美術に関しては間違いなく今までの作品の中で最高峰!郎女の人形の持つ気高さと高潔さ、そして死者と化した大津皇子の恐ろしくも輝くばかりの精彩を放つ美しさ。これぞまさに川本美学の真骨頂!個人的には「鬼」や「道成寺」のように良い意味でもっと“暴れて”欲しかった気もしますが…。何はともあれ完成して良かった、師匠のトルンカも草葉の陰から見守っていることでしょう。それからひとこまサポーターの皆様も本当にお疲れ様でした。
【かんたーた】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-02-21 16:16:09)
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