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《ネタバレ》 月並みなことしか言えないけど…あー笑った笑った、面白かった!まだ見ぬフランク・キャプラ作品の中にこんなにも面白い映画があったとは。結婚という考えに否定的な劇評論家のモーティマー氏が結婚したあるハロウィンの日、実は彼の叔母二人が十二人もの老人を毒殺して地下室に埋めていたことが発覚する。何とか事件を収拾しようと奔走する主人公の元に、叔母の家に同居する自分をルーズベルト大統領だと思いこんでいるラッパ吹きの男や、刑務所に入っていたはずの殺人犯の兄が入り乱れて一大騒動へと発展する。例えるなら内容はヒッチコックの『ロープ』と『ハリーの災難』を掛け合わせたような代物で、個人的にここまで完成度の高い密室喜劇は初めて観ました。「ロンドン式」だの「メルボルン式」という地名だけで観客を震え上がらせてしまう演出力には脱帽。そして更に特筆できるのが、世にも稀なケイリー・グラントの超エキセントリック演技。「突撃ー!」と奇声を上げて階段を駆け上がったり、縛り上げられて何やら危険な格好になったりと、これが本当にあの『めぐり逢い』で甘い愛の言葉を囁いていた彼なの?と思わず疑ってしまいます。「奥さまは魔女」のようなタイトルバックも物語の雰囲気をよく掴んでいて良く、最後の最後に起こるマル秘どんでん返しも必見です!『オペラハット』同様、現代リメイクの餌食になりそうな気がするけどそれはそれで面白そうです。二時間の上映時間の間、一瞬足りともダレることが無く「この映画の面白さが分からない人は可哀想」と、ついおこがましいことまで言いたくなってしまう程の傑作と認定します(褒めすぎ…)。
【かんたーた】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-06-08 18:14:10)
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