| 作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》 観客のほとんどが子ども連れ。かく言う私も子どもが見たいというので連れて行った。どうにもヘビーそうな内容っぽかったので、さんざんドラえもんを薦めたが、やはり子どもは「毎日かあさん」という題名からしてアニメの痛快さを想像するらしい。でも、観てみると(いや、観る前から分かってた事だけど)この映画の主役は鴨志田さんである。私自身、小学生2人を持つ母親でありながら、「おかしゃん」に感情移入できなかった。唯一理解できるのは、子どもを守るためにはアル中の父親とは一緒にいられない、という思い。それにしたって、鴨志田を完全にバカにしているというかコケにしているというか、あの冷たい視線を観ていると「アル中のダンナを持った妻の大変さ」よりも孤独に苦悩と戦う鴨志田さんに同情。「いい加減酒やめろよ」と言われても、家には酒があって妻は毎晩酒をあおっている。妻として彼の抱える苦悩、弱さに寄り添い支えようという態度がかけらも感じられないので、どうしても彼のアル中を悪化させた一因はひょっとすると・・・、という思いが頭から離れないままに2時間が過ぎた。まあ、実話なので、それがいいとか悪いとか言う事ではなく、おそらくは観た人の多くが、「おかしゃん」ではなく鴨志田さんに心動かされる映画であったことは間違いない。もう少し「おかしゃん」側の苦悩も描けなかっただろうか。「毎日かあさん」は基本的にはおもしろ子育てエピソード満載のエッセイ漫画。映画の内容も出来も良いし、永瀬の迫真の演技は涙を誘うが、「毎日かあさん」ではなかったと思う。
【あやりん】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-03-06 21:16:02)(良:1票)
その他情報
|
© 1997 JTNEWS |