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祇園囃子 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 祇園囃子
製作国
上映時間85分
劇場公開日 1953-08-12
ジャンルドラマ,モノクロ映画,小説の映画化
レビュー情報
溝口健二の胃もたれしないあっさりした小品。僕は「西鶴一代女」や「雨月物語」のようなおどろおどろしい作品よりこちらの方が好きだ。気取りもてらいもなく心から楽しんでこの映画を作ったのではと思われるようなふしがあるのだ。
祇園の風俗描写が何度見てもあきさせない。祇園は男の天国である。金さえ持っていれば舞妓を囲うことができるのだ。そんな舞妓の世界の中で小暮実千代演ずる芸妓は自分が生きていくために、また妹分の若尾文子をかばうために嫌いな男と寝るのである。しかし少しも卑屈にならず、またいそいそと仕事に励むのである。これは溝口健二の理想の女性像ではなかろうか?心優しき女神である。しかし女性が見たら怒れてくるだろう。
小暮実千代が実にいい。もともと顔が少し派手な女優さんでテレビでは昔よく見かけたが、何かひとくせありそうな感じで子供の頃はどうしても好きになれない女優さんだった。でもこの女優の持っている派手さと役柄の悲しさがうまく折り合って変にセンチにならない優美ですばらしい作品が生まれたと思う。いっぺんに小暮実千代が好きになってしまった。
若尾文子も年齢より少し若い役柄をかわいく演じている。舞妓さんの似合うこと!でも最後にぶたれて髪が乱れた表情は、もう立派に一人の女である。ああ怖い怖い。
山田 明生さん 8点(2003-11-03 22:22:41)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 31件
作品の平均点 8.16点
作品の点数分布
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626.45%
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81135.48%
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10516.13%
作品の標準偏差 1.44
このレビューの偏差値 49.22
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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