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ブラウン・バニー のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ブラウン・バニー
製作国米,日,仏
上映時間93分
ジャンルドラマ,ラブストーリー,ロマンス,エロティック,ロードムービー
レビュー情報
《ネタバレ》 映画が現実に起こりえるとか起こりえないとか、そういった基準で観られるべきものではないというのが僕の考え方だ。バイオレット、リリィー、、、なぜ花の名前か?ローズ。美しいものの余韻。名前という幻想。名前にこそ意味がある。取り替えのきかない名前という幻想。それは彼の心を執拗に捉えていく。
なぜリリィーは涙を流しているのか、そんなことは疑問として意味がない。ただ涙を流しているということが答えなのだ。妄想?失われたものへの掛け替えのない想い。それを抱えていかなければ生きる意味なんてない。でもこれ以上の哀しみを背負う必要があるのだろうか。そして思いとどまる。
ロードムーヴィーとは何かを探す旅を映す。彼は?砂漠での疾走。砂漠という茫洋。無意味の意味。彼は何を追い求めているのだろう。
デイジーは死んで、死んだものは現実には帰ってこない。だから彼は夢想する。幻想としてのデイジーを彼は許す。人が生きる原理を掴むにはまず許すことから始めなければならない。彼が欲したのは、彼女を許すということ。その不可能性の可能性。それは幻想であるが、それは彼にとって必要なことだったのである。そして彼は帰還するのだ。
onomichiさん 10点(2005-01-23 11:32:23)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 62件
作品の平均点 5.06点
作品の点数分布
0711.29%
111.61%
234.84%
31117.74%
434.84%
5711.29%
61016.13%
7812.90%
823.23%
958.06%
1058.06%
作品の標準偏差 2.92
このレビューの偏差値 55.78
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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