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大学生になりたての頃に観て、すごく衝撃を覚えた作品。最初のマッチ擦り擦りの出会いから最後の靴のシーンまで、ストーリーは淡々としたものだし、派手な展開もないけれど、作品自体がとても「向き合っている」という印象を受ける。その当時、凡百のエンターテイメント作品に飽き飽きしていた僕にとって、この真摯なロードムービーはかなり心に堪えました。人が真っ当に生きていく為に大事なものとは何か? 信じることに疑問が生じ、優しさに裏切られ始めたあの頃。人生って、ちょっとしたボタンの掛け違い、ほんのちょっとした思い違いで取り返しのつかない事態を招いてしまう。それは当たり前のことなんだけど、取り返しのつかなさがあまりにも境遇的なところに因っていて、そのどうしようもなさが辛い。。。
誠実さの行く末とはいつもこんなものなのかなぁ、と。ある意味でそれはアメリカ的な現実で、そんな現実の側面に当時の僕はささやかな衝撃的を受けたのだと今では思う。それは単なるニューシネマ特有の青さかもしれないが、僕にとってものすごく切実だったのです。とても思い入れのある映画、故に大傑作です。 【onomichi】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2003-09-06 16:08:29)(良:1票)
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