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《ネタバレ》 久々にこれほど高い点数付けられる映画に出会いました。正直オスカー受賞するまで全く気にしてなかった作品でしたが、受賞したのをキッカケに一度観てみようと思い鑑賞しました。それぞれの職業や人種が全く違う登場人物たちの人種差別をベースにした群像劇ですが、まずこの手の映画は1つのエピソードに話が偏りすぎたりしがちですが、本作ではどのエピソードも過不足なくバランス良く纏められていて、同じくオスカーを受賞した編集の巧さを強く感じました。特に主役が居るわけでもなく、それぞれのエピソードで登場人物の間で炸裂する衝突に次ぐ衝突。そんな過酷な運命に人生を翻弄される登場人物たちを見事に演じた俳優陣も素晴らしいの一言に尽きます。ドン・チードルとマット・ディロン、この2人の演技が特に印象に残っています。物語を通して、まるで現代社会の縮図を見ているような感じになったり、家族愛、恐怖、怒り、敵対、不信感など様々な感情や表現を僅か113分間に全て描き出したポール・ハギス監督の驚くべき手腕に今後の作品に期待を抱かずにはいられません。こういった仕上がりになったのも世界有数の他民族都市であり存在そのものがまるで登場人物の1人みたいな舞台であるロサンゼルスの効果も大きかったと思います。ラストの雪の描写も美しく希望を繋いでいくみたいな形で感動的でした。最後に少し私事が入りますが、1年半ぶりに映画館で映画を鑑賞しましたがそれがこの作品で本当に嬉しく思います。
【エージェント スミス】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-03-29 15:36:13)(良:1票)
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