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ハリー・ポッターと炎のゴブレット のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ハリー・ポッターと炎のゴブレット
製作国米,英
上映時間157分
劇場公開日 2005-11-26
ジャンルアクション,アドベンチャー,ファンタジー,シリーズもの,学園もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 <原作未読・映画版のみの評価>

映像以外の完成度はシリーズ最低。作品として深く描くべき部分を省略し、どうでもいい部分に時間をかけているので、突っ込み所や説明不足な箇所が山積したままストーリーが展開する。

相変わらずハリーは状況に流されているだけで、魔法を上手くなろうとしたり、過去の謎を探ろうという意欲が感じられない。そのくせボス戦は「主人公特権」で何とかなるため、いつまで経っても主人公としての成長が見られない。

ドラゴンとの戦いも他の選手がどう対処するのかと期待してたら、なんと三人の戦いはカット。学園対抗戦の見せ場である戦闘シーンを省略する感覚が分からん。攻撃魔法で倒したり、精神操作でドラゴンを手なずけるとか思ってたのに拍子抜け。選ばれた連中の能力も分からず仕舞いだし、おまけにハリーはホウキで逃げ回ってるだけ。おかげで「相対的に描けたはずのハリーの能力や強さ」も曖昧なまま。勿体無い…。

またハリーを卑怯者呼ばわりしてボロクソ言ってた連中も、金の卵を取ってきた途端に祝福し始め、同じくロンとも仲直り。その間、ハーマイオニーやロンがどこで何を思っていたかの心理描写も無し。

あげく、その後はどうでもいいダンスパーティを長々と始める始末。学園青春ドラマも良いけど、思春期特有の複雑な心理などは、まったく描写されていない。彼らの心情をきちんと描かないから、ハリーとロンたちの仲違いも彼らの精神的な糧になっているように見えない。こんな事に時間を使ってる暇があるなら、もっと他にやらなきゃならない重要なイベントや説明しておく伏線がいくらでもあるはず。

ヴォルデモートもえらく簡単に復活するし、ラスボスとしての凄みや魅力が圧倒的に不足。またヴォルデモートが「対抗試合」を利用して復活するというのが意味不明。迷宮の優勝カップに触れると墓場に飛ばす呪文をかけておくというのも意味不明。ハリーを誘き寄せたいだけなら何でこんな回りくどい事をする必要がある?

「お前には友がいる」という綺麗事を言われても、そもそも友人たちの活躍や成長なんてほとんど描かれていないし、だいたいあのヴォルデモートにハリー以外の友人がいても何の役にも立たないでしょ。シリーズ通して「友人との友情と成長」を描いてこないからこうなる。
FSSさん [DVD(字幕)] 3点(2006-09-27 22:58:40)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 140件
作品の平均点 5.58点
作品の点数分布
021.43%
110.71%
200.00%
3117.86%
42014.29%
52517.86%
64230.00%
72719.29%
875.00%
953.57%
1000.00%
作品の標準偏差 1.64
このレビューの偏差値 40.40
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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