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《ネタバレ》 B級映画としては比較的高評価だけど、やっぱりモンスターパニック映画としてありがち過ぎるかな。
この手の映画って、クローズドサークルの中で「どこから怪物に襲われるか分からない」という恐怖感くらいしか見所が無い作品が多いけど、今作も舞台が豪華客船になっただけで、従来のモンスターパニック映画からの発展が無い。モンスター相手に逃げ惑うかドンパチやってるだけで、悪い意味で単純。 ストーリーや演出にも特筆すべき工夫が無いから、どういう展開になって、どこからモンスターに襲われて、どう対処して、誰が生き残りそうか、みたいな事が全部予想されてしまう。モンスターもただデカいだけで、「エイリアン」や「物体X」のようなデザインセンスやインパクトに欠ける。主人公の仲間の女性じゃなく、指名手配されてる女泥棒が生き残るという展開も何だかなあ…。せっかくの「女泥棒」という設定が生かされていないのも不満。 何よりモンスター以上に描くべき「人間」という怪物の醜さが描けていないのが致命的。あくまで船長の行動はこの客船を停止させ、主人公たちを乗せるための「口実」でしかなく、人間ドラマとしては機能していない。強盗団の一味も武器を調達させるためだけの存在+適度なエサ(笑)。 その点「エイリアン」や「物体X」などはモンスターの恐怖以外に、上手く人間不信を煽るドラマを盛り込んでいたから傑作たり得たと思う。 今さらその劣化コピーを見せられてもなあというのが偽らざる気持ち。 【FSS】さん [地上波(吹替)] 3点(2006-11-09 16:22:18)
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