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久しぶりにシネマらしいシネマを観たような、そんな映画でした。帆船のリアルさは元より、音も含めた細部にまで相当なリアリズムを感じましたね。息も詰まるような追跡劇は圧巻の一言。ウィアー監督のこだわり勝ちでしょう。内容はユーモアたっぷりだけどガンコで短気で、それでいてカッコイイ船長のキャラクターが相当生きてた。映画全編に行き渡るあのどっか抜けたようなユーモアは、ラッセル・クロウの演技の賜物でしょう。それが最後の戦闘とラストシーンのやっぱり笑える展開に繋がる構成力も見事。最高の一言です。劇場型映画が多い中で、こういう、ドキュメントの一部分を完全に切り取って構成しなおして再現し、観客に疑似体験をさせられる映画というのは貴重だし面白いです。というかこれぞ映画という感じですね。センスがないと作れません。物語は小説でも読めるわけですしね。男臭さと汗臭さも含めて10点、といきたいところですが、もうチョイと水兵にも焦点を当てて欲しかったのと、距離が命となる砲撃戦の場所取り合戦による操船シーンがあるともっと良かった。-1点。
【DeVante】さん 9点(2004-11-19 11:26:14)
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