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《ネタバレ》 原作既読。的確かつ辛辣でありながら緻密で耽美な画とセンスの良い台詞回しで嫌みを感じない原作でしたが、深夜番組の紹介から火がついたとはいえまさか映画にまでなるとは思いませんでした。BLという言葉すらない時代からアッチ方面を書き続けてきた魔夜峰央でしたが、SF、オカルト、ミステリー、時代劇、そしてギャグとオールラウンダーでセンス抜群でしたので時代が追いついたのかな、と思いますね。 主演の二人である二階堂ふみは百美そのものだったしGACKTは浮世離れした雰囲気なので独特な魔夜峰央ワールドにハマってて違和感がなかったです。原作のその先を描いていて埼玉の長年の宿敵(?)である千葉を絡め東京を中心に関東近辺をネタにしたのは正解で魔夜一家勢揃いの冒頭からしてなかなか良かったです。埼玉の人は海が欲しくて茨城の大洗から海水を引こうとトンネルを掘ったら淡水が出たとか、それを掘っている埼玉の人々が千葉の人に捕まると体中の穴という穴に落花生を詰められて九十九里浜で地引き網を引かされるというくだりは場内大ウケで私も大笑いしました。関東近県じゃない方が観るとどうなのか分かりませんが、関東第3位争いしている同士が争いつつも結託して首都東京への怒りを爆発させるなんてバカバカしくて面白かったです。ディスるという言葉がありますが、愛があるイジりだしこういうノリの映画が許される時代になったんだなと思いました。埼玉と千葉の方は寛大な心で観てやってください。
【ロカホリ】さん [映画館(邦画)] 7点(2019-02-27 23:01:49)
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