Menu
 > 作品
 > ワ行
 > ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
 > ロカホリさんのレビュー
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
製作国
上映時間159分
劇場公開日 2019-08-30
ジャンルドラマ,犯罪もの,バイオレンス
レビュー情報
《ネタバレ》 舞台は60年代末期のハリウッド。TVから映画への転向が上手くいかず下り坂に入りかけてるハリウッド・スターのリックと親友で付き人であり専属スタントマンのクリフの物語。ある日、リックの家の隣に売れっ子ポランスキー監督と新鋭女優シャロン・テート夫妻が引っ越してくる。光り輝いている二人を見てもう一度返り咲くためにイタリア映画息を決意するリック。そして、あの日がやってくる。 161分と長めながら一方では苦悩と焦りで消えていく俳優を描き、一方では華やかなスポットライトを浴び結婚もして幸せの絶頂だったシャロンを描く。相変わらず緻密な演出と上手い構成で、過渡期を迎えていたハリウッドの陰と陽が巧みに描かれていて全く退屈しなかった。 その消えていった多くの俳優と違い土壇場で会心の演技を見せるリックと相棒クリフがそれぞれひょんなことからマンソン・ファミリーとかかわり、それによって映画史に残る悲劇を回避。悲劇のヒロインだったテートは自身が出演している映画を鑑賞している観客の反応を見て成功を実感し天真爛漫で屈託のない笑顔で喜び、リックとクリフのおかげでカルト集団とも全くかかわらずにその後も過ごすことが出来た。最後のリックとテートのインターホンのやり取りはちょっとウルっと来ましたね。凄惨で映画史を塗り替えたといわれた事件をさらに塗り替えたのが苦闘していた俳優とその相棒スタントマン。映画の小道具で撃退するリックと戦場仕込みのマジ者クリフの活躍はスカッとしましたね。本当にこういう顛末だったら良かったな。あの二人はポランスキーとも出会いさらに成功を収めたのだろう。ポランスキーも後の愚行をせずシャロン・テートと幸せに暮らしたのかな。 60年代ハリウッドの風景、ファッション、音楽がこれでもかと溢れかえっていて古き良き時代のハリウッドへ送るタランティーノの愛情あふれるラブレターでしたね。あのラストは幸福感に溢れていたなあ。 しかし、ブルース・リーの扱いがちょっと残念だったかな。いろいろ読んできた限りではあんなに傲慢で好戦的じゃないと思うけど。カシアス・クレイに関しても信奉者でアリのファイトスタイルを研究してましたし「僕の小さな拳じゃとても勝てない」と語ってましたしね。あと、出て来た時は「似てるかな?」と思いましたが、サングラスを取ったとこで「ブルース・リィ」とか「ブルース・リ」などを思わせるパチモン臭が酷くて吹きそうになりました。主役が落ち目のスターとスタントマンでシャロン・テートやブルース・リーを絡めると聞き、「あー、これはハリウッド映画にかかわった人たちでカルト集団をボッコボコにするんだな」と誰もが思ったでしょうけど、そのメンバーにリーも噛ませてもらいたかった気がします。でも、タランティーノの思いを込めた映画だし、あの俳優じゃアレくらいの出番で正解かもな。
ロカホリさん [映画館(字幕)] 9点(2019-08-31 22:54:17)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 75件
作品の平均点 6.88点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
211.33%
311.33%
411.33%
51216.00%
61317.33%
72330.67%
81317.33%
968.00%
1056.67%
作品の標準偏差 1.60
このレビューの偏差値 58.28
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS