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これは素晴らしい映画だよ。ズウィック監督はハリウッドの商業的制約の中で、真実を描くことを完全に貫いたと感じた。キスシーンすら無いこの映画のロマンス部分ですら余計だと感じるなら、ドキュメンタリーを観ればいいだけのこと。これは映画なんだし、これほどの社会派映画は最近観たことがない。我々平和にどっぷり浸かった日本人は、このすさまじいまでの西アフリカの現実を目の当たりにし、どう反応すべきなんだろう?映画のラストで語られる「キンバリー・プロセス」以降、紛争ダイヤが世界市場に占める割合は0.1%まで下がったとダイヤモンド業界は主張するが、抜け道はいくらでもあり、例え0.1%だとしてもそれが貧困にあえぐアフリカの庶民を殺し合いに向かわせるには十分な量だと認識しなくてはならない。はたして自分の虚栄心を満たすために、あえてそのような危険を冒してダイヤを買うべきだろうか?化学的には本物と全く変わらない人造ダイヤを嫌うのはデビアス社(ヴァン・デ・カープのモデルだろう)の宣伝にのせられてるだけじゃないのか?先進国の消費者は結論はどうあれ、一度真剣に考えてみるべきだ。観客にこれほど問題意識を植え付けられたのだから、この映画は成功したんだろう。
【トマシーノ】さん [映画館(字幕)] 8点(2007-04-20 16:56:25)(良:3票)
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