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SPACE BATTLESHIP ヤマト のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 SPACE BATTLESHIP ヤマト
製作国
上映時間138分
劇場公開日 2010-12-01
ジャンルSF,アドベンチャー,戦争もの,TVの映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 大変優れた脚本で,アニメ版をはるかにこえるリアリティや設定の良さに感激いたしました。私の中での森雪は黒木メイサであり,古代進は木村拓哉になってしまいました。沖田艦長もバッチシの配役で演技がとっても良かったのが印象的でした。波動砲やワープを効果的に使うところ,リアリティがあって納得です。 いくら砲撃を受けても不滅のアニメ版とくらべると,かなりまともな設定と申せましょう。しかし,何と言っても良かったのは,沖田艦長を憎む古代,古代に幻滅していた森雪が,互いに相手の身の上を知っていく過程で,理解していく心の変化が見事に描かれていた点です。ホントすばらしい脚本だと思います。未来少年コナンでモンスリーの気持ちが変わっていったあの感じが,まさかこの映画の中で味わえるとは思っていませんでした。もうひとつ脚本がすばらしいと感じたのは,ヤマトを移民のために使うのではなく,希望をつかむために使いたいと言わせた沖田艦長の言葉,意志です。そして,アニメではなかった重要な秘密。すばらしい脚本だと思います。
また,映画「コンタクト」の中でジョディフォスターが美しい・・・と涙した美しい宇宙の映像と同レベルの宇宙の絵。エンディングの中,緑を取り戻した地球の姿。クレーターに草原がひろがり美しさを取り戻しつつある希望の映像。すばらしい造形力,美的センスに拍手を送りたいと思います。
最後のところ泣きのシーン説得力ありましたし,古代が森雪にキスするシーンも非常に説得力があって良かった。木村拓哉の演技力のなせる技と申せましょう。黒木メイサならではの強い森雪だからこそ,ツンデレ要素がからんで,なんというか,森雪が非常に魅力的に思えました。未来少年コナンのモンスリーみたい。おまけに,エンディングの中,再生した緑の地球で森雪が子どもとともに歩いているという,ここに二重に希望に満ちた地球を暗示しているようで嬉しくなりました。
また,良かったと思ったのは,公と私の区別をかなりはっきりと意識していたところです。古代進と森雪がみんなのいるところで抱き合ったりしたら興ざめですが,こっそり手をつなぐ程度なのがナイスです。もしもこれがハリウッド映画だったらこうはならなかったでしょう。奥ゆかしい日本の精神が感じられ「ヤマト」の名にふさわしい演出で御座いました。
世界中でこの日本映画がヒットしてほしいと心から願います。
なかがわさん [映画館(邦画)] 9点(2010-12-04 22:48:49)(良:3票)
その他情報
作品のレビュー数 116件
作品の平均点 4.47点
作品の点数分布
0119.48%
11412.07%
276.03%
31412.07%
41210.34%
51210.34%
61311.21%
7119.48%
81512.93%
943.45%
1032.59%
作品の標準偏差 2.83
このレビューの偏差値 55.65
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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