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周知の評価の通り、ラストが素晴らしい。主人公リプレーが一瞬の満足感の末得たものは何だったのか?思惑と異なりすべてが転覆してしまったことを知らないラストの笑顔が何とも愚かしく切ない。しかし、彼は決して何も失ってはいない。なぜなら彼には元々何も無かったからだ。そう思うと、「太陽がいっぱいだ」とつぶやいたあの一瞬こそ彼があらゆる罪を犯してでも得たかったものであり、その瞬間で彼の本望は遂げられたのかもしれない。
何と言ってもアラン・ドロンの美貌とその裏に垣間見せる屈折した感情を抱えた存在感がスゴイ。こういう俳優のことをスターと呼ぶのだとしみじみ思った。今の常識からするとサスペンスとしてのストーリーは安易であるが、偽り、交錯する人間の感情が実にサスペンスフルだ。名作の名にふさわしい傑作。 【鉄腕麗人】さん 9点(2004-10-03 13:05:09)(良:1票)
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