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仁義なき戦い 頂上作戦 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 仁義なき戦い 頂上作戦
製作国
上映時間101分
ジャンルアクション,ドラマ,シリーズもの,犯罪もの,青春もの,実話もの,ヤクザ・マフィア,小説の映画化,バイオレンス
レビュー情報
ドン底からの暴力による抗いを描きつけるシリーズ第4弾。
東京五輪を間近に控え、時代が生んだアウトローたちの一寸のカタルシスは、権力と時代の激流により徐々に確実に淘汰されていく。
暴力のカリスマ二人が、極寒の留置所で諦観じみた掛け合いをする様が哀愁に満ち溢れる。
菅原文太、そして小林旭、稀代の映画スターの存在そのものが、今作における圧倒的娯楽である。

いつの時代であれ、暴力団という存在を肯定するつもりは一切ないけれど、敗戦に伴う喪失と屈辱、国全体の貧困と飢えが、彼らを暴力に駆り立てたこともまた事実だろう。
言うなれば、この稀代の暴力映画シリーズの根底にあるものは、この国の覆い隠された生身の姿なのだろうと思う。

だからこそ、ひたすらに繰り広げられるバイオレンス描写と愚かしいヤクザ世界の人間模様に、一抹の滑稽さと多大な娯楽性と共に、どこか拭い去れない侘しさを感じてしまうのだ。

クエンティン・タランティーノをはじめ、世界の映画ファンからも愛される日本のヤクザ映画だが、日本人にとってのヤクザ映画には、時代を越えた特別な感慨がじっとりと染み付いている。
それは、ヤクザ稼業の人種に関わらず、この国のすべての人達がかつて味わった「侘しさ」を思い起こすからだろう。

この「仁義なき戦い」シリーズをはじめ、この国のヤクザ映画が老若男女に愛された理由は、そういうところにあるのではないかと思える。
鉄腕麗人さん [インターネット(邦画)] 8点(2017-04-22 20:30:32)
その他情報
作品のレビュー数 46件
作品の平均点 7.61点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.36
このレビューの偏差値 52.12
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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