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天国と地獄 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 天国と地獄
製作国
上映時間143分
劇場公開日 1963-03-01
ジャンルドラマ,サスペンス,モノクロ映画,犯罪もの,ミステリー,刑事もの,小説の映画化
レビュー情報
高校に入学した時、10日間の合宿があって、最後の日の前の日に視聴覚教室で鑑賞した。アイドルも出てない白黒の映画に最初は、みんな白けていたが、あっという間にみんながグングン惹きこまれていき、時々「すげえ!」という声があちこちから聞こえた。むろん僕も。 こういう事件が起きると、何故か被害者を非難するという我々日本人の歪んだメンタリティが、さり気なくだが、ハッキリ描かれてる。他人への理不尽で純粋な悪意。黒澤監督が怒りを向けたのはまさにそれだと思う。特急こだまを実際に使い、東宝のカメラマンを総動員、8台のカメラを同時に廻して撮った身代金受け渡しの場面の緊迫感は何度見ても凄い。洗面所の窓が7センチ開くというのも、ちゃんと当時の国鉄に何度も電話をかけ調べつくしている。こだまの内部構造を、あまりに詳細に聞いてくるので国鉄に「あなたたち、どういう関係の方達ですか?」と怪しがられたというが、この徹底したリサーチも、人間の悪意を糾弾するための執念が成せる業だろう。にもかかわらず、後にこの映画を、そっくり真似た誘拐事件が起き、誘拐された子供が殺されるとは、何と言う皮肉。責任を感じた黒澤監督がこの次に「赤ひげ」を作ったのも当然だと思う。
ひろみつさん 10点(2003-06-28 01:46:24)
その他情報
作品のレビュー数 219件
作品の平均点 8.21点
作品の点数分布
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210.46%
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作品の標準偏差 1.57
このレビューの偏差値 57.26
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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