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《ネタバレ》 心地良いほど意味不明でかえって感動した。つまり「キック」とは、夢世界ではその対象者が受動的な立場にあるから必要となるわけだ。ありがとうと言って監督にキックを食らわせたい気持ちだ。ただし、意味が分からなくてもこの作品はフィーリングで楽しめてしまう。まずディカプリオが集めたチームは知的でカッコイイ。しかもイケメンだ。チームの要になる建築士は、もちろん一級建築士ではなくて、夢建築士のことだ。あの才気溢れる女優エレンペイジが夢を設計する!もうこのアイデアだけでワクワクしてくる。空から道路が落ちてくるようなシーンはやはり圧巻だ。こういう頭の良さそうな連中が、キックの連鎖における上階層でのキックの定義およびその虚無に関する現階層での扱いについて、意味のワカラナイことをほざいていても、つい知的なルックスにのまれて、説得力があることを言っているように聞こえてくる。見終えたあとも、キック、虚無、3階層、キック、虚無、3階層!とそんな言葉をぶつぶつ言ってる自分がいる。不思議なことに意味が分からないのになぜかすべてワカッタ気になってしまう。でも私は本当に理解したのだろうか?それとも私は本当にこの映画を観たのだろうか?まだ映画館の中で眠っているのはないか?もしかして今レビューを書いているつもりでいるけど、現実にかえったらもう一度レビューを書かなくてはいけないのではないだろうか。そうだとイヤだな・・。せっかくの力作レビューなのに(わらう)とりあえず、ディカプリオがインセプションされているだとか、いやそうじゃないワタベネの夢物語だとか、いろいろな解釈があるだろうが、じつは観客がインセプションさせられていたと考えるのが一番しっくりくる。さあみんなで叫ぼう。キック!虚無!三階層!これは面白い。こんな斬新な娯楽映画久しぶりにみた。
【花守湖】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-01-03 19:40:13)
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