Menu
 > 作品
 > キ行
 > 奇跡の海
 > 花守湖さんのレビュー
奇跡の海 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 奇跡の海
製作国デンマーク,スウェーデン,仏,オランダ,ノルウェー,アイスランド
上映時間158分
劇場公開日 1997-04-12
ジャンルドラマ,ラブストーリー
レビュー情報
《ネタバレ》 トリアーの映画は、罪を背負った無垢な女性が、大勢の人間たちから、痛めつけられるものが多い。子供たちがベスにむかって石を投げつけるシーンをみたとき、それはなんというか、控えめに言っても、私の心は引き裂かれるように痛かった。 そしてベスが死んだあとに、夫がケロリと回復するシーン。不条理の表現方法が、トリアーらしくて憎らしい。 なんて言ったらいいのだろうか・・。うまくいえませんが、トリアー映画の中核を担う女主人公たち、つまりベスや、セルマや、グレースたちには、なにか共通したものがあるように思う。彼は、そういう女性たちを、徹底的に痛めつけることによって、集団ヒステリーの残酷さを炙り出しているように感じる。他のレビューワーさんも言っていましたが、彼の映画の構図は、常に、1対多数です。1人の女性を、よってたかって「常識」や「道徳」というキーワードを持ち出して、徹底的に叩きのめす。そして、彼は観客に対して、「お前ら、これを見てもまだ分からんのか」と叫ぶ。考えすぎかもしれないけど、トリアーの目的は、女たちのジハードなのかもしれない。私の買いかぶりすぎだろうか? でも僕は自分の、この考えが、けっこう気に入っている。 トリアーは、間違いなく女性の側についている、そしていつも女性に温かい視線を送っているように思います。
花守湖さん [DVD(字幕)] 9点(2006-12-11 18:08:46)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 101件
作品の平均点 6.39点
作品の点数分布
032.97%
132.97%
232.97%
376.93%
498.91%
576.93%
61413.86%
71716.83%
81211.88%
91514.85%
101110.89%
作品の標準偏差 2.63
このレビューの偏差値 53.78
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
奇跡の海のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS