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《ネタバレ》 3組の夫婦が出てきて、その3つの夫婦の形をごちゃごちゃにミックスさせ、時間までバラバラにして作ったような映画だった。 そんな奇抜なことをせずとも充分に面白い映画を作れたと思う。 私のこの映画の見方は「夫に苦しめられる妻たち」というもの。 どれもこれも妻の孤独と寂しさと苦しみが伝わってくる。 夫婦の形というのはいろいろあるだろうが、少なくともこの3組の妻たちは夫を運命共同体のパートナーと見ている。夫の不運を自分の不運として受け入れて苦しんでいる姿は、悲しみや苦しみを避けようとするのではなく愛する人と無意識のうちで共有しようとしているように思う。 最後にショーンペンが自分の胸を撃った理由は2人を助けるためだったはずだ。彼はどちらにしても、もう助からない体であった。重い病気にかかっていたので生きるだけでも精一杯だった彼だからこそ、命の尊さを痛切に理解している。 ベニトロをけっきょく殺さなかった理由もそこにありそうだ。 もしショーンペーンが自分の胸を撃ち抜いていなければ2人のうちの誰かが死んでいたはずだ。 多分ベニトロが逆襲して女性の方がやられていたかもしれない。どちらにしても、もう意味のない殺し合いをすでに失おうとしている自分の命と引き換えに止めようとしたのではないか。
【花守湖】さん 7点(2004-12-12 21:54:50)(良:1票)
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