Menu
 > 作品
 > イ行
 > イルカの日
 > 元みかんさんのレビュー
イルカの日 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 イルカの日
製作国
上映時間104分
劇場公開日 1974-06-08
ジャンルドラマ,サスペンス,SF,政治もの,動物もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 イルカに英語を教える姿を見たとき、なぜ、こんなむごいことをするのだ!と思いながら観ておりました。講演を終えて研究所に帰ってきた研究者を、その奥さんは不安そうな目でみています。もちろん彼女はイルカ研究のパートナー。イルカを愛しているし、ご主人も愛している。研究者の尋常ならざるイルカへの愛情(執着)を応援しながらも、なにか整理しかねるとまどいを持っているのではないかと想像しました。無邪気に片言の英語を話すイルカ。その声がかわいらしいだけに、より切なくなってしまいます。中盤で、イルカの秘密が外部にもれたとき、奥さんが「あなたのせいじゃない」と言いました。その言葉に対して、研究者がなんと答えるのか。それは「私が間違っていた」という言葉。その時、私のもやもやした気持ちが、少し和らいだように思います。「私がイルカ語を話せばよかったんだ」。そうだ、その通りだよ。それからどうなってしまうのかは、こちらには書きませんが、私にとってこの夫婦のやりとりが、この作品の一番の山場だったのですよ。この作品は、人間があまりにもバカで嘘つきなので、ただしんどく、切なく、心が痛くなってしまいました。実はですね、これを観た印象っていうのが『シザーハンズ』と同じなんです。私にとって。あちらは、ステレオタイプのどうしようもない人間が、シザーハンズを追いつめていく。なんだか同じような胸の痛みを感じてしまったのですね。両者とも何度も観たいとは思いません。だって心が痛いんですもの。私は、なるべくしんどいこととか辛いことから逃れようと思っている、心の弱い人間なので、あまり人間の嫌な部分を見ていたくないのです。それを痛感した映画でした。それにしてもラスト、イルカたちが無事でなによりです。これで、悲劇だったら本当に救いがありませんからね。
元みかんさん [ビデオ(字幕)] 6点(2003-12-26 13:40:10)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 29件
作品の平均点 6.93点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
5517.24%
6724.14%
7931.03%
8413.79%
913.45%
10310.34%
作品の標準偏差 1.46
このレビューの偏差値 45.64
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
イルカの日のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS