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グランド・ホテル のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 グランド・ホテル
製作国
上映時間112分
劇場公開日 1933-10-05
ジャンルドラマ,モノクロ映画,戯曲(舞台劇)の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 たくさんの人の人間模様が描かれているので、誰に共感するかは人それぞれ。私はプリマに感情移入しっぱなしでした。世界一(だろうと思う)のプリマである彼女はベルリン一のグランド・ホテルに滞在してベルリン公演に臨む。ところがプリマは鬱状態になっていて公演をすっぽかしてしまうわけです。頂点を極めた人の焦燥感はわかります。バレエ人気も翳りが見えはじめ、お客さんの拍手も明らかに小さくなっている。それこそ果ては『サンセット大通り』のグロリア・スワンソンのようになるかもしれない。そんなときに、流星のごとく現れたのがダンディな男爵。二人は瞬く間に恋に落ちる。ところが男爵はお金に困っているホテル荒らし。実際のところ、プリマの持っている真珠を盗もうと部屋に侵入した際に出会うわけです。この二人は。プリマはお金持ちなので、男爵のためなら何でも投げ出す気持ち。一方の男爵は惚れた女に援助をしてもらうことなんてできない男気の持ち主。プリマは男爵に会えたことで、一気に躁状態に突入するんですよ。はじめて恋を知った少女のように部屋で唱い踊る始末。公演も大成功。むちゃくちゃカワイイ。男爵のほうはというと金策に困って大会社の社長の部屋に盗みに入るわけですが、運悪く殺されてしまう。もう、何度思ったことか。プリマに真珠をもらえよぉ~、お金だって用意してくれるよ、そして二人で幸せにくらそうよ、と。これがケイリー・グラントだったら即行で彼女にタカってたはず。コホン、それはさておき殺されたことを知らないプリマは一晩中彼を待ち続けるんですよ。で、事件を知らされることなくホテルを去る。ああ、なんと哀しいんだろう。せめて生前に男爵がもらしていた「初めて恋を知った」という言葉を伝えてあげたかった。男爵がかわいがっていた犬を引き取って欲しかった。だって『タワーリング・インフェルノ』のアステアは猫を大事に抱えていたじゃないですか!! 犬がどこに連れて行かれたかはわからない。たとえ事件が起きても何事もなくゲストを送り出すのが一流ホテルの務めなんだから。でも、でも、せめてプリマの付き人くらいは彼女のために動いてほしかった。そんなビジネスライクな人々に囲まれていたら鬱にもなるよぉ~。とまぁ、異常なほどにプリマに感情移入をしてしまったのでした。
元みかんさん 7点(2003-10-17 18:05:23)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 61件
作品の平均点 7.00点
作品の点数分布
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446.56%
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61524.59%
71829.51%
81219.67%
969.84%
1034.92%
作品の標準偏差 1.44
このレビューの偏差値 50.00
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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