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スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス
製作国
上映時間133分
劇場公開日 1999-07-10
ジャンルアクション,SF,アドベンチャー,ファンタジー,戦争もの,シリーズもの
レビュー情報
これもやはり近々公開のEp3のために、久しぶりに見返してみたのですが、まさか一番最初に見たときより面白く見ることができるとは予想していませんでした(ちなみに前の採点は6点でした)。以前は安易と感じられたストーリー展開も、今回はそれ程気にはなりませんでした。今では、このEp1の陰の薄さは、作品作りのまずさより以上に、物語の設定自体がその様な「薄さ」を強いたためではなかったかと思っています。

そもそもこの新三部作では、いかに共和国に暗黒面のとばりが落ちて行くかが描かれていると思うのですが(もちろん新三部作の中心的な主題は、アナキンの「変貌」にありますが)、そういう暗黒面の陰謀は、すぐにそれとわかる形で進める訳には行きません。分離の恐れが強まっているとは言え、共和国も一応は機能している中で陰謀を成功させるには、やはり水面下的な巧妙さが必要とされるでしょう

言ってみれば、この作品の陰の薄さは、映画的な劇的展開を見せるような陰謀は「陰謀」にならないという制約のゆえではなかったかと僕は思っています。もちろんヨーダを中心としたジェダイの面々は、この争いの背後に暗黒面の陰を感じますが、しかし一体どこからどこまでが仕組まれたことなのかまではわかりません。

今から思うと、最初に見た時に感じられた全体的な「薄さ」は、この陰謀の見え具合の薄さによっていたのかもしれません。昔はそれを「この作品の欠点」と見ていましたが、今ではそれもこの作品の持ち味の一つとして感じることができます。ところどころでじわりとその姿を垣間見させる暗黒面の陰の不気味さを、今回は楽しむことができました(とは言えこの様な見方は、一スターウォーズ・ファンの好意的な見方の一つでしかありません。中にはこの薄さを、あくまで作品の弱点と見る方もいらっしゃるでしょうし、それを否定するつもりは一切ありません)。

もちろん新三部作には、旧三部作には見られないような「傷」が散見されます(個人的には、ジェダイの資質が血液中の共生生物の多寡によって数値化されるという設定が、だいぶ興ざめでした。必要の無い設定だったのではと思われてなりません)。しかし僕自身は、以上の理由で十分この作品も楽しむことができました。ちなみに殺陣は、今回見直してみても相変わらず見事だと感じました。
マーチェンカさん [ビデオ(字幕)] 7点(2002-02-14 23:54:05)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 404件
作品の平均点 5.78点
作品の点数分布
051.24%
1143.47%
2184.46%
3245.94%
4327.92%
56315.59%
610024.75%
76816.83%
84310.64%
9194.70%
10184.46%
作品の標準偏差 2.17
このレビューの偏差値 52.58
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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