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みなさん指摘のように「尺が長い」。いくら名作と言えども、やはり限度というのがある。
さて、その「名作」の誉れ高い本作は観る側が「英語という言語(特にイギリス英語)にどれだけ精通しているか?」によってかなり評価は分かれてくるように思う。単に字幕でストーリーを追うだけではこの映画の本当の良さは伝わらない。字幕、すなわち日本語になってしまうことでセリフの面白さが半減されてしまのうは「外国人」には仕方ないことだが、残念だ。 英語はもとより、フランス語圏などでも「どういうアクセントで話すか」「相手のアクセントはどうか?」など、言語、発音に対するこだわりは、日本人の想像を遥かに超えるものがある。かのサッチャー元首相ですら、御国訛りを矯正するのに苦労したと聞く。イライザのヒドいコックニー訛りとインフォーマルな表現など、言外の意味が会話にいちいち含まれていて、それがこの映画の裏の醍醐味。競馬場での一連の会話は、あまりに典型的な上流階級的英語と、イライザが羅列する知性に欠ける単語の数々との対比に面白さが詰まってる。ラストシーンのイライザのセリフ、「 I washed my face and "ands" before I come I did」は知性はゼロだが、美しい。 このときオードリーは確か30歳を越えていたと思われる。なるほどイライザの設定年齢とには違和感を感じる。特にドレスアップしてレディとなった時は顕著だ。それでもやはり愛くるしい仕草や表情は健在。可愛らしい表情を作って可愛らしく見せることは誰でもできる。しかしオードリーは、いっけん可愛くない表情ですら可愛く見せてしまう。まさに「魅せる」という字がふさわしい、本当の意味で「可愛い」女性だったのだろう。しかも単に愛くるしいだけでなく「品性」が常に伴っていたところに彼女が「永遠のプリンセス」であり続けた理由がある。 【給食係】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2008-09-09 23:16:11)
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