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15歳の時、当時の水曜ロードショーで何の気なしにかかってた映画を観たのが始まりだった。それまで映画に全く興味の無かった俺は「ローマの休日」の白黒映像にのっけからやられた。観衆に手を振るアン王女の美しさ、日本とは別世界のローマの高貴な街並み。男くさく自分とは正反対のナイスガイ。王女と新聞記者の禁断の恋。全てが斬新で全てに魅了された。「こんなに映画って美しいのか」と思った。このショック、この時の感動は今もなお忘れる事はない。それから暫くして誕生日に「ローマの休日」のビデオを買って貰った。字幕でノーカットで観た最初の感想。これがオードリーの声なのか、バイクのシーンはこうなっているのかあ、などカットされてた部分が自分の頭の中に吸い込まれていき、また別の感動があった。
そして、それから12年、、、。ノイズや音声全てが修復された決定版がついにDVDになった。涙が出るほど嬉しかった。こんなに素敵な作品は他にない。俺の映画バカの原点はここ。「いまを生きる」のラストで声を出してまで号泣した事や、「ショーシャンクの空に」で何度ラストを観ても鳥肌が立つ事も、「ニューシネマパラダイス」の晩年のトトが、キスシーンを繋げたフィルムを見て感動するシーンで一緒に泣いた事も、全部全部ローマがあったから。だから俺にとって、生涯のナンバー1は「ローマの休日」と誇りを持って言える。100点満点を付ける映画は何本かあるけど、120点という、絶対にあり得ない点を付ける唯一無二の作品。 最後は切ないけど、あの切なさも心地いい。本当に愛し合ってお互いが立場をわきまえあって、思い出として心に残す。直接的に公でそれを言えない2人が「間接的」に「1番好きな場所は(病気だと公式コメントしたにも関わらず)ローマです」と言い、「王女の望む友好の気持は、決して裏切られる事はないです」と間接的に「2人の思い出は絶対に表に出さないよ」と伝えた新聞記者のジョー。最後のプレス会見の時、最初にジョーが目に入った時の「なんでいるの?」っていうアン王女の表情が、また会えて嬉しいけど切ないわって表情に変わり、最後は笑顔でお別れをする。あの1場面だけで彼女の色々な表情が見れる。俺は多分もう100回以上はこの映画観てるけど、じじぃになるまで見続けたいと思う映画です(=^^=) この作品に出会えて本当に良かった…。 【まさかずきゅーぶりっく】さん [地上波(吹替)] 10点(2004-09-22 19:04:40)(良:11票)
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